自己資本比率対策

2009年10月29日

決算対策として、企業の評価を高めるため
重要な指標である「自己資本比率」を高める
という対策があります。

「自己資本比率」=「自己資本」÷「総資産」

中小企業の場合、金融機関や興信所、取引先
に対する評価を上げることが目的になります。

自己資本比率を上げる対策として、まず
考えられるのが、負債(借入金等)の圧縮です。

現預金に余力があれば、借入金を返済します。
しかし、この場合、長期分割返済の借入金を
繰り上げ返済することは避けた方が良いでしょう。

今後、借入をしないというのであれば、長期分割
返済を繰り上げ返済しても良いですが、銀行等と
の付き合いの観点からは望ましくありません。

一番良いのは、「当座貸越」を返済することですね。
その他の「短期借入金」については、融資を受けている
金融機関と相談しながら実行すれば良いでしょう。

また、「役員借入金」があれば、それを返済する
方法もあります。

役員借入金の返済は、黒字であり、金融機関からの
評価が良好なときでないと、するべきではありません。

それから、これも、現預金に余裕があれば出来る
ことですが、節税対策としても有効な、「費用の前倒し」
です。

具体的には、「節税保険への加入」や「家賃の1年分前払い」
「広告宣伝等の実施」などです。

これらの節税対策は、自己資本は減少しますが、同時に
総資産も減少するので、自己資本比率に対する悪影響が
少ないのです。

これに対して、「未払金」や「未払費用」等の負債を計上する
ような節税対策は、自己資本は減少させますが、総資産は
減少しないので、自己資本比率に対する悪影響が大きいのです。


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