自社の格付けを活かす

2009年08月26日

企業は銀行に対して決算書を
提出しますが、銀行はその決算書
を分析して、格付けを行います。

格付けは、良い順番に「正常先」「要注意先」
「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」
「破綻先」となっています。

格付けが、「破綻懸念先」以下になってしまうと
融資を受けることは、非常に困難となります。

銀行は新規融資どころか、回収モードに入って
くるでしょう。

「要管理先」でも新規融資は困難ですが
保証人や担保次第では、可能性があるでしょう。
ただし金利はかなり高くなる覚悟は必要です。

「要注意先」の場合、融資は受けられる可能性は
高いですが、若干金利が高くなる覚悟は
必要でしょう。

「正常先」に関して、特に知っておいてほしい
のは、正常先の中にも、さらに細かい格付け
があるということです。

正常先の中でも、1~6段階に格付けされています。
1と2は、相当ランクが高く、中小企業がこの格付けに
評価されることは少ないようです。

ですから、中小企業の場合、3もしくは4であれば
自信を持ってよく、有利な条件で融資が受けられる
可能性が高いです。

無担保プロパー融資を目指しましょう。
融資取引BKを増やしておきましょう。

5もしくは6であれば、可もなく不可もなくと
考えて良いでしょう。4および3を目指して
ください。

銀行は、格付けによって、原則として次の決算書が
出てくるまで、融資姿勢を決めます。

ですから、企業は必ず、決算書を提出した後
自社の格付けを担当者に聞いておくべきです。

そして、その格付けが前年に対して、変化して
いるのであれば、その理由も聞いてみて
ください。

そのさいに、格付けが下がっている場合は
担当者は基本的に正直には言ってくれない

可能性が高いですから、当たり障りのない
返事を真に受けず、必ず、つっこんで質問
してください。

それが、改善点を知り、改善するきっかけ
になるからです。



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Posted by 坂本勇治 at 07:08│Comments(4)格付け
この記事へのコメント
こんばんは。
もしかして、りょうまさんは銀行にも在籍されてたんですか?
会計関係の方って、これほど銀行のことに詳しいもんなんですか?
Posted by たみ家たみ家 at 2009年08月26日 21:04
私は銀行に在籍したことは
ありません。
金融の知識は、実務で覚えました。
資金調達、資金繰り、事業再生のコンサルを
企業に対して行なう中でです。
会計事務所の業務とは少しかけ離れて
いますが、私の場合、中小企業の繁栄に
寄与するという理念から経営者の相談を
聞いているうちに、自然にこのような
仕事を行なうようになりました。
Posted by りょうまくんりょうまくん at 2009年08月26日 21:14
経営者になって初めて決算書を見るようになってつくづく数字の力を知らされました。

目指せプロパー融資。。がんばります。
Posted by akiyaakiya at 2009年08月27日 00:28
akiyaさん

融資の判断は決算書の内容が8割です
経営者にとって、決算書は過去のもの
ですから関心度は低いですが、銀行員は
過去を非常に気にするのです。
そこの頭の構造がまず、違っています。
ただ、決算書には経営者の実力と努力
経営方針が反映されます。経営者は
毎月の試算表を確認しながら、次の決算書
は「こうするぞ」という気持ちが大事です。
Posted by りょうまくんりょうまくん at 2009年08月27日 06:34
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    コメント(4)